
上手に書く時間ではありません。ていねいに書く時間です。墨を磨り、筆を持ち、自分の手で言葉を残す。四百年この道に立っている寺の広間で。
- 会場
- 清見寺
- 所要
- 約100分
- 定員
- 2〜6名
- 料金
- 要問い合わせ
朝鮮の使節を迎えた寺は、いまも扉を開けている。
清見寺は、東海道が海に出るところに建っています。江戸のはじめには朝鮮通信使を迎え、広重は門前からの景色を描きました。博物館ではありません。座る広間は、いまも使われている広間です。
筆はペンとは持ち方が違います。最初の数分、ほとんどの人はうまく書けません。それでいいのです。手がゆっくりになってから、はじめて字が出てきます。練習しているのは形ではなく、注意の向け方です。
手本を写して再現する時間にはしません。自分にとって意味のある言葉を選び、その字の自分の形を探して終わります。

持ち帰るもの
三つあります。うち一つは、物ではありません。
署名と落款の入った一枚
写しではなく、自分の字です。持ち帰れるように仕立てて、そのまま掛けられます。
その字を選んだ理由
書いている時間より、字を選んでいる時間のほうが長くなります。その会話も体験の一部で、あとになって覚えているのは、たいていそこです。
筆の持ち方
姿勢、息、書き出す前の一瞬。手を使う仕事すべてに持ち越せる、小さなことです。
当日の流れ
時計は見ません。時間より順番のほうが大事です。
入る
座る
敷居で履物を脱ぎます。何も書かないまま数分、広間にいます。部屋がいくらか仕事をしてくれます。
選ぶ
一字を決める
何を書きたいか、なぜかを話します。決めて来る方もいますが、多くはそうではありません。どちらでも構いません。
磨る
墨をつくる
硯、水、墨。思ったより時間がかかります。形式ではありません。ここで手が落ち着きます。
稽古
わざと下手に書く
半紙で繰り返します。先生が直すのは形ではなく、手です。
書く
一枚、一度だけ
手が決まったら、本紙に一度。やり直しません。その制約が、その字を自分のものにします。
通訳はKAI堂が入ります。途中で何を聞いていただいても構いません。
実際の体験の記録です。



細かいこと
含まれるもの
- 広間の貸切(他のお客様と相席にはなりません)
- 筆・硯・墨・紙
- 日英の通訳(全編)
- 書いた一字を、持ち帰れる形に仕立てて
お伝えしておきたいこと
- 墨は服から落ちません。袖は短いか、まくれるものが安心です。
- 畳に座ります。難しい場合は低い椅子をご用意できます。
- 現役の寺です。法要が優先されるため、日程は個別に確定します。
場所
清見寺は、東京と京都のあいだ、旧東海道の興津にあります。背に山、前に海。
同じ町に、KAI堂の宿が二つあります(清々庵 momen・anco)。午後に書いて、そのまま泊まる方が多いです。
よくいただく質問
- 料金はいくらですか
- ご依頼のたびにお見積りします。貸切で、かつ現役の寺での実施になるため、日程・人数・書きたい字によって組み方が変わります。まずご依頼をお送りください。日程の可否とあわせて金額をお返しします。
- 筆を持ったことがありません
- ほとんどの方がそうです。稽古を積んだ方向けではなく、はじめての方のために組んでいます。
- 子どもも参加できますか
- 大人の方とご一緒なら可能です。ご依頼の際に年齢をお知らせください。書く内容を調整します。
- 6名で伺えますか
- はい。6名までお受けできます。広間はその組だけでお使いいただきます。